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【手技道コラムNo.89】~手技道の御魂分け~『手技棒』~

2015.12.26

 

こんにちは、手技道の多治見です。

 

クリスマスも過ぎ、お正月も目前、今回で今年最後のコラム更新となります。

さて、皆様お年玉はあげる立場ですか?もらう立場の方もいますか?

今はお年玉と言えば、大体金銭、小さな子ではお菓子等入っている事が殆どですよね。

 

このお年玉、本来は年神(としがみ)といって、その年ごとの幸運を運んでくれる神様の魂を頂くことを意味しています。

年神の魂(たま)=玉(たま)ということで、年神様の魂を分けて頂く、御魂分けを行い、その家の年長者がそれを預かります。

昔はその預かった魂を込めたものとして、お餅を家人や目下の者に配り、皆の一年の健康と幸運を祈ったそうです。

 

しかし、年々餅をついて作る家が少なくなったため、お餅を購入する為にとの意味で、奉書紙にお金を包み渡し始めました。

そこから転じて、今の金銭を渡すお年玉の形になったわけです。

 

子供や親戚のためにお金を配る事そのものが目的ではなく、例えば、社長が社員に、上司が部下に、先輩が後輩にと、目上の人が、目下の人に一年を祝って渡す事。

今はお年玉をもらっているというと、子供っぽい、恥ずかしいと思われがちですが、どんな場面であれ、立場が上の方が後進を見守る気持ちをもって渡すのであれば、

お年玉を渡すのは、大変心のこもった風習だと思います。

 

その意味では手技道では道主の院長が、私たちにお年玉を下さる立場ということになります。

そこで今回ご紹介するのが、手技道の秘伝、『手技棒』についてです。

本来手技棒は特定の段位になった際に、初めて授与される非売品の道具でした。

それは、道具は手の延長であり、まず手での手技をしっかりと修めた後でないと、

手技棒は手の何倍も刺激が強く、習い出したばかりのいい加減な技術では患者様の肌を傷つけてしまう恐れもあるため、

直ぐに与えられることはありませんでした。

手技道に勤め出し施術者になった人でも、院長が認めた人にしか渡さないのは今でも変わりはありません。

 

しかし、一般の方でも手技棒に興味を持たれる方が多数出るようになってから、

よくよく検討し、施術者でない限りは余程の事がないと怪我に移ることは無いと

判断されたため、一般の方にも販売されるようになりました。

 

手技棒の形

・手技棒「0番」

この0番が、手技道で最も使われる型です。

身体のどの部位にも使いやすい型です。

IMG_0383

・手技棒「21番」

柄が短く首や肩などを施術するのに向いています。

これ以外にも多数種類はありますが、基本はこの二つをよく用います。

また、これらは先が特別鋭いといったことがないので、市販されるのもこの型になります。

IMG_0382

 

手技棒の材質

当初手技棒を作成するにあたり、様々な木材での試作がされました。

ヒノキ、杉、松、ケヤキ、樫、桜・・・

最終的に残ったのは、ヒノキでした。

勿論ヒノキアレルギーの方もいるので、絶対ということはありません。

しかし、ヒノキ素材が最も人肌に対しての当たりが柔らかく、施術を行うのに、負担をかけないことから、ヒノキが選ばれました。

 

手技道は痛いというイメージが強いですが、実際には、患者さんに出来る限り負担をかけないようにと、院長の患者さんに対する心遣いと慈愛が込められています。

 

 

手技棒の手入れについて

私達施術家は、毎日使用するため、どうしても摩擦で先が丸く削れていきます。

その為、定期的なメンテナンスが必要です。

 

今回コラムを書かせて頂いたのは患者様から

購入した手技棒のメンテナンスについて教えてほしいと

ご質問があったのが切っ掛けでした。

 

基本的には、手技棒は先の尖った部分を押し当てるイメージが強いようですが、

実際にはそこではなく、面の部分(赤矢印部分)を当てて、筋膜を動かします。

IMG_0383 - コピー

しかし、筋膜をより効率的に動かすには尖った先の部分と面の部分を時に組合わせて使います。

この際、腕が未熟で、力で押してしまうと、尖った先が長期間の使用と摩耗で、大きく変形してしまう場合があります。

 

よくプロの職人の世界では、道具は「己の半身」、「体の一部」といった言葉を耳にします。

 

それは手技道においても言えることで、

手技棒は手の延長、手の代わりと書いたように、患者さんを診るための己の身、ひいてはそれに込められた魂を分けた存在です。

そのくらいの覚悟を持って患者さんの治療に当たってこそ、真の治療家ですと教わっています。

それが、治療家としての魂を分けること=御魂分けです。

 

大分長い前置きとなりましたが、お年玉は魂を年長者が分け与えるというように、この手技棒も院長から御魂分けして頂いたものといえます。

道具なので日々酷使することになりますが、そこに込められた思いや魂を考えて、普段から使用も保管も大切に扱っています。

 

その為、定期的にメンテナンスとしてヤスリで削ることも出来ますが、それは身を削ることと同義ですので、あまり好ましくありません。

どうしても使用に耐えない場合は、新しい物に変えます。

何故かと院長にお聞きした処、これも心を洗い流し、入れ替えて新たな心持ちで向かう意味があるとのお答えでした。

心新たに新年を迎える今、正にその気持がわかる思いです。

 

今回、新年を迎えるタイミングと、手技棒に込められた意味合いが重なることが多数あるのでご紹介させて頂きました。

物も人も本当に大切にするように成りたいと思います。

 

今年は、個人的にほんとうに様々なことがありました。

どれも医療家として今後真剣に進んでいくのに必要な事が沢山あり、一番大変で一番有り難い年でした。

今年得たものを来年皆様にお返しできるよう邁進していきたいと思っております。

 

今年も一年ありがとうございました。

では、来年も宜しくお願い申し上げます。

良き年末年始をお迎えくださいませ。

 

 

担当:多治見 誠